日本妙好人協会

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金言 金行集
2019年12月7日
 とくに心をひかれるのは

「いつも火事場の眞最中ぢやわいの」の一語

である。

自分の日日は全く火事場である。火と水との

ゴタゴタより外にはない。御恩有難やの御慈悲尊

やのといふ綺麗事はここにはありはしないので

あって、貪欲、妄念、執着、などがうづまいてゐる

のである。

「とても地獄は一定すみかぞかし」といはれた

お方も、きつと火事場のまつさいちうに御自分を

見出されて驚き悲まれたのであらう。

それ故にこそ「彌陀の五劫思惟の願をよくよ案ず

ればひとへに親鸞一人がためなりけり」と信受し

歓喜せられたのであらう。

おそのは いつも火事場のまつさい中にをり、

それ故いつもお慈悲のまん中にゐたのであらう。

火事場のまつさい中にゐたればこそ

「参らせてやらうの仰の外にあとも

さきも存ぜぬ」

強い信味に徹することができたのであらう。

おそのの念佛は、まさしく火事場の炎と泥の

中からでてきたお念佛であつたにちがひない。


念仏者のおもかげ

金言 金行集
2019年12月9日
ちかひの なき くさや きでさい、

じせつが きたれば花がさき、

又は もみじともなる事なれば、

いわんや御ちかひの ある御念佛なれば、

となへて ごくらくへ まいれぬはずはなくと

心がけて、さき たのもしく くらしおり候らへば、

うきよの あぢきなき事も さのみ

くとも ならず、月日をおくり候ゆへ、かならず

わたくし事御安んじ下さるまぢく、すゑの ふで

ながら みなみな様へ・・・



妙好人・貞信尼さん
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